macOS 10.13.4: UD-ULTCDL と UD-ULTC4K ドッキングステーションで外部モニタ表示をするための代替策

原文:2018年04月04日:Alternative Video Output Solutions for macOS 10.13.4 systems with UD-ULTCDL and UD-ULTC4K Docks by Bob Boerner

数日前私は、macOS 10.13.4 では Plugable 社が提供している DisplayLink グラフィックス製品を含む、仮想外部モニタ用の製品が機能しなくなったというブログ記事を書きました。これにより、今まで日頃快適にマルチモニタを利用していた多くのユーザ、システム開発者、プログラマーなどの方々にとって 2 台目以降の外部接続モニタが使用できなくなってしまい、大きな影響があることと思います。

この macOS 側の変更により、Thunderbolt 3 および USB Type-C ポート搭載の新しい Mac システムでは、接続できる外部モニタの数が大幅に減ってしまいました。これまで、Plugable 社製トリプル・ディスプレイ・ドッキングステーションである UD-ULTC4K や UD-ULTCDL をお使いだった方々の場合は、10.13.4 に更新後は 3 つのグラフィックス・ポートのうち 1 つ、DisplayPort 代替モードによる HDMI(4K@30Hz) ポートしか使用できなくなります。DisplayLink 技術により提供されていた残りの 2 つのポートは残念ながら使用できません。

しかし、もし複数の USB Type-C/Thunderbolt 3 ポートがある Mac システムをお使いなのであれば、これに対する代替策が存在します。残りの空いているポートに別のグラフィックス・アダプタ製品を接続すれば、2 台目以降の外部モニタも追加接続できるからです。下記の表に Mac システムごとに、どのような代替策があるかをまとめてありますのでご参照ください。

(訳注:下記表の製品リンクは英語のページを表示しますが、それぞれのページから日本語情報に切り替えることができます。アマゾン・ジャパンのリンクに飛ぶためには、左側の製品イメージ下にある日本国旗をクリックしてから「Buy Now」ボタンを押してください。)


もしも、上記についての詳細が知りたい場合には、下記をお読みください。

Thunderbolt 3 MacBook Pro システム(AMD GPU 搭載モデル)

Thunderbolt 3 ポートを複数搭載し、AMD 社製 GPU を内蔵している Mac システムであれば、最も多くのオプションがあります。なぜならこのモデルは USB Type-C または Thunderbolt 3 による外部周辺機器を最高 4 台までサポートできるからです。つまり、最高 4 台までの「USB Ttype-C DisplayPort 代替モード対応」変換機能により、外部モニタを接続できます。
ただし、もしドッキングステーションの HDMI ポート(DisplayPort 代替モードのポート)をすでに使用している場合は、このドッキングステーション経由のモニタも 4 台のうちの 1 台に数えられる点に注意してください。ドッキングステーション経由のモニタの他に、追加で 3 台までのモニタを接続できるということになります。

オプション1:

    まず 2 台のモニタを追加する(合計 3 台にする)ことを考えた場合、最もシンプルでかつ安価な方法は、システムの(空いている)Thunderbolt 3 ポートにそれぞれ「USB Type-C 代替モード対応のグラフィックス変換ケーブルまたはアダプタ」をさして、モニタ接続することです。モニタ 1 台につき 1 つのアダプタまたはケーブルが必要で、かつそれぞれシステム側のポートも使用される点に注意してください。Plugable 社は下記のような該当製品を販売しています。

  • USB Type-C – DisplayPort 変換ケーブル(USBC-DP
  • USB Type-C – HDMI 変換ケーブル(USBC-HDMI-CABLE)またはアダプタ(USBC-HDMI
  • USB Type-C – DVI 変換アダプタ(USBC-DVI
  • USB Type-C – VGA 変換ケーブル(USBC-VGA-CABLE)またはアダプタ(USBC-VGA

オプション2:

    2 台までのモニタを追加する(合計 3 台にする)ためには、少々高価ですがもう 1 つの方法があります。それは Thunderbolt 3 対応の デュアル・ディスプレイ・アダプタを使用することです。この場合、システムの Thunderbolt 3 ポート 1 つに 2 台のモニタが接続できるというメリットがあります。

  • Thunderbolt™ 3 DisplayPort デュアル・ディスプレイ・アダプタ(TBT3-DP2X-83
  • Thunderbolt™ 3 HDMI デュアル・ディスプレイ・アダプタ(TBT3-HDMI2X-83

上記いずれかの方法で 2 台のモニタを接続した後、まだ Thunderbolt 3/USB Type-C ポートの空きがある場合は、オプション1の「USB Type-C 代替モード対応グラフィックス・アダプタ」を追加で利用すれば、4 台目のモニタも接続できます。

Thunderbolt 3 MacBook Pro システム(Intel GPU 搭載モデル)

Thunderbolt 3 ポートを複数搭載し、Intel 社製 GPU しか内蔵してない Mac システムの場合は、代替モード機能による外部モニタは 2 台までしか接続できないという制限があります。そして AMD GPU 搭載モデルと同様に、もしドッキングステーションの DisplayPort 代替モード HDMI ポートをすでに使用している場合は、このドッキングステーション経由のモニタも 2 台のうちの 1 台に数えられます。よって追加できるのはあと 1 台です。「代替モード対応グラフィックス変換ケーブルまたはアダプタ」を使用して追加のモニタを接続してください。

<注意点>
たとえ Thunderbolt 3 デュアル・ディスプレイ・アダプタをこのタイプのシステムに追加で使用しても、あと 2 台のモニタが追加できるわけではありません。システム側の、「代替モードによる外部モニタは 2 台まで」という制限が常に優先されます。

USB-C 12” Retina MacBook(Thunderbolt 3 対応なし)

MacBook(MacBook Pro ではない)には、USB Type-C ポートが 1 つしかありません。ドッキングステーションがこのポートに接続され、そこに 1 台のモニタを接続している環境では、モニタをさらに追加する方法は残念ながらありません。逆に言えば MacBook は、DisplayLink 技術などを使った別タイプのグラフィックス・アダプタを使用しない限り、 2 台以上の外部モニタを接続することはできないシステムだということです。

MacBook の場合はこのように有効な対応策がないのが実情ですが、ドッキングステーションの HDMI ポート経由で、1 台の外部モニタは接続し続けることができます。もちろんこれは望ましい結果とは全く言えませんが、1 台も接続できない状況よりはましかもしれません。

Mini DisplayPort/Thunderbolt/Thunderbolt 2 ポート搭載の Mac システム

Plugable 社は、Mac OS X 10.9(Mavericks)でグラフィックス関連の問題が発見されて以降、Type-C ポート搭載以前の Mac システムで DisplayLink 技術によるグラフィックス製品を正式サポートしていません。しかし正式サポートがなくても、実際にはご自身のリスクで利用しているユーザの方々がいらっしゃると思います。残念ながら DisplayLink のグラフィックス製品は 10.13.4 で機能しなくなるため、外部モニタを利用したい場合には Mini DisplayPort に接続するしかないと考えられます。あるいは、Thunderbolt 2 対応のドッキングステーションを利用する方法があります(Plugable 社は、Thunderbolt/Thunderbolt 2 対応のドッキングステーションやその他のグラフィックス製品は販売していません)。

もしこのブログの内容についてご質問などがありましたら、Plugable 社サポート nihongo@plugable.com まで直接ご連絡ください。

Plugable Technologies
ボブ・ボーナー