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USB充電の過去・現在・未来 – USB Type-C について

原文:(2015年4月27日投稿):USB Charging Past, Present, and Future – Type-C  by Joshua Henry

昨年の 10 月に、私は充電専用チャージャーと、データ転送と充電が同時にできる USB ハブについてのブログ記事を書きました(「最適な充電方法をお探しですか?」)。その時点では、USB 機器と充電器が非互換であることが多く、USB 経由の充電は消費者にとってはフラストレーションの種だったといえるでしょう。幸いなことに、最近は専用のスマート充電器や、充電およびデータ通信用のハブおよびそれに互換性のある USB 機器がより多く販売されるようになり、USB 充電は以前よりもずっと簡単で単純なものになってきました。そしてそれが完全に標準化される日が近づいています。USB Type-C がその解答です。

type-c

過去

私たちの多くにとって、ほんの数年前は USB 充電に悩まされた日々だったと言えるでしょう。たくさんの人が、それ専用の充電器からしか充電できなかったり、コンピュータに接続中(データ同期中)には充電ができないようなタブレットやスマートフォンを持っていました。アップル社の iPad が初めて発売された時はまさにそうでした。幸いなことに、iPad が大ヒットしたおかげで、そのアップル社製品用充電シグナルに対応した充電機器が第三者によっても素早く開発され、当アップルの充電シグナルは結果的に、その後多くの他社製品にも広く採用される、正規規格とは言えないまでも標準化されたものとなりました。これは、高価な専用充電器を買いたくない消費者にとっては朗報でしたが、充電とデータ同期の両立に関しては問題は残されたままでした。つまり、データ同期中は全く充電ができないか、あるいは充電が極めて遅いままであったということです。

そして最終的には、USB-IF(USB実装協会)がこれを解決するための規格を策定しました。これが BC 1.2 (USB給電規格 1.2)と呼ばれるもので(訳注:2010 年制定)、その後発売された iPhone や iPad などの機器も、ゆっくりとではありますが採用されていきました。

現在

今日では、いくつかのチップセット・メーカーが「スマート・チップセット」と呼ばれる、USB ポートに接続された機器の充電タイプを検知して、その機器にとっての最適な充電用信号を自動的にエミュレートするタイプのチップセットを製造しています。アップル社の iOS や、アンドロイド、Windows モバイルをはじめとした様々なメーカーによる機器がこれに対応しています。2015 年より、わが社も充電専用器の製品群を一新し、ほとんどのどんな USB 機器であっても最速レートで充電ができように、Plugable 社のベストセラーである USB 3.0 ハブを含めた製品を BC 1.2 準拠にしています。

未来

USB 充電の未来は、新しく紹介された USB Type-C コネクタ規格によって、より明るいものになったと言えるでしょう。USB Type-C 規格は今後、スマートフォンからラップトップ・コンピュータまでを網羅する、もっとも標準的なものになっていくことと思われます。現時点では USB Type-C ポート搭載の機器はまだ多くはありませんが、私たちがこれまでにテストをした、現在市場にある 2 つの機器には、 USB-IF 制定の給電標準のおかげで、(製造メーカーや機器モデルを問わずに)相互使用が可能な充電電源アダプタが付属していました。詳細はぜひ下記のビデオをご参照ください。

しかしながら、私たちのテストによればこの相互互換アダプタによる充電には少し変なところがあり、解決されるべき制限事項があったことも事実です。最も重要なことは、USB-IF 制定の給電標準にはいくつかの異なる給電プロファイルが存在しており、すべての給電用アダプタがそのすべてのプロファイルに対応しているわけではない、という点です。USB 給電プロファイルについては下記の表をご参照ください。

pdprofiles

  • USB Type-C ポートを搭載して話題となったアップル社の MacBook 12″ には、29 W の電源アダプタが付属しています。このアダプタに記載されている仕様を見ると、このアダプタは 5.2V(2.4A)および 14.5V(2A)の 2 つの給電プロファイルに対応しているようなのですが、このどちらも、上記の表にある標準給電プロファイルではありません。
  • 一方、Type-C ポートを搭載したグーグル社の Chromebook Pixel [2] 2015 には 60 W の電源アダプタが付属しています。このアダプタは 5V、12V、そして 20V(3A)のプロファイルに対応していると記述されています。5V と 12V のアンペア数は記載されいてませんが、ここでは上記の標準規格表にもある 5V(2A)と 12V(1.5A および 3A)であると仮定したいと思います。

adapters

私たちのテスト結果から判明したことは、MacBook は Chromebook に付属の給電アダプタのような、給電規格に準拠したアダプタからの充電信号を認識はする、ということです。しかし、これもまたはっきりしているのは、この MacBook のアダプタが USB-IF 制定の給電規格に準拠はしておらず、アップル社による独自の何かであるということです。またテストによれば、Chromebook 用のより大容量の給電アダプタを使っても、この MacBook の充電速度は(付属してきた給電アダプタを使ったときに比べて)遅くも早くもなりませんでした。

さらに面白いと思われることは、MacBook 用の給電アダプタを使用すると、Chromebook Pixel [2] 2015 も(非常に遅い速度で、「低電力充電器が接続されています。電源がオンの場合には Chromebook は充電されません。」という警告も表示されるとはいえ)、充電できることです。これが示しているのは、Macbook 用の給電アダプタは実際にはいくつかの給電規格プロファイルに対応しているものの、それをアダプタ上には記載していないのだ、ということなのでしょう。

いままで述べたことは、USB Type-C と USB-IF 制定の給電規格に関する現時点での速報的なものですが、今年後半にはより多くの USB Type-C 搭載の様々な機器が登場するでしょうから、また充電関連の追加情報をお送りしたいと思っています。様々な USB 機器や充電器が相互給電に対応し、これが真の標準規格となることを願ってやみません。

Plugable Technologies
ジョシュア・ヘンリー